キレる高齢者の話2
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ちぢめて・のばして・ゆるめて・しめて……、朝1分 夜1分でカラダが軽やかカイテキに生まれ変わる軽・楽(かる・らく)体操の決定版。日々の仕事に、日々の家事におわれるあまりカラダを動かすのが面倒だという“ぐうたらさん"でも簡単に取り組める。ゆるゆる健康運動指導士が唱える明るく楽しく、動けるカラダの維持づくりを紹介します。
著者:吉田 真理子(よしだ まりこ) ➡詳細はこちら
膝痛、腰痛、肩こり改善長生きフィットネス.com
シニアフィットネス・長生きストレッチの専門家
吉田真理子です。
「突然キレる高齢者」の話を
一緒に見ていた母(76歳)が
「みんな切り替え出来ないんだよねー」
と言い出しました。
退職すると、どんなに企業で偉かった方でも
エライ先生でも
「ただのおじさん・おばさん」になり下がってしまう。
その状況を自分で認めることが出来ないというのです。
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「俺を、私を誰だと思ってるんだ!」
「〇〇で△△だったんだぞ!」
ずっと、チヤホヤされてきた、
あるいは周りが自分に頭を下げるから
そういうもんだと思って生きてきた。
ところが、大半の場合、
まわりは個人に頭を下げてたのではなく
「〇〇会社の△△(肩書き)」「◆◆大学の先生」に対して
ちやほやしたり、頭を下げていた。
会社で上げてきた功績、積み上げてきた信用の大部分が
会社から離れたとたんに、自分のものでなくなってしまう。
残ったのは
一個人としてのハダカの自分。
気がつけば、自分が今まで
社会で積み上げてきた
功績・結果を周りの誰も知らない。
知らないから
ちやほやしてくれない。
相手にとっての今の自分は
別にメリットも利権もないから
「特別扱い」もしてくれない。
相手にとって、自分は
「ただのおじさん・おばさん」だから
ペコペコしてくれない。
普通席の扱い。
そう、
まるでファーストクラスから
一気にエコノミーへ
降格しちゃった感じ。
在職中、
「〇〇さんなら、いつでもウチに来て下さいよ」って
取引先の社長がいってたから。
実際に退職後、連絡してみたら
「…。」
急に表情が硬くなる。
再就職しようと思い、
キャリアカウンセリングなるものを受けるが
「どれだけ大きな会社にいたか」は問題ではなく、
「何が出来るのか」「何がしたいのか」「パソコンは扱えるか」
など。
お金に困っての再就職というよりは
自分のやってきたことで
誰かから必要とされたい。
だから
シルバー人材センターへ行ってみても
斡旋されるのは
草刈りや修繕の仕事…
草刈りや修繕が悪いわけではないが
会社でずっと忙しかったから
そんなこと、したことないし…
俺の人生、なんだったんだ??
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必要とされない寂しさ、
認めてもらえない孤独感、
無力感、
わかってもらえな苛立ち…
そんなストレスが
次第に精神やカラダの健康を害していくとしたら…
こわいですね。
悲しいですね。
精神科医のハリー・スタック・サリヴァンは
「人は誰でも存在する意味、生きる価値を知ろうとし
、それは人間関係の中にしか見出すことが出来ない」
と言っています。
私達は、人と交わることで、
安心感を得るだけでなく
自分自身の存在を確認し、その価値を見出すことで
精神的ゆとりにつなげているのです。
周囲の人と繋がりを持つことは、
人としての本能の欲求を満たすだけでなく
私たち自身の存在や価値を確認する上でも
重要なことなのです。
運動等の活動を定期的に継続すると
身体的、精神的機能が向上し、
生活する上での満足感や有能感が高くなることが
知られています。
しかし、1人で取り組んでいると
継続することがなかなか簡単ではありません。
うんどうの動機づけには
社会的要因として
一緒にに運動する仲間の存在が
重要であるという調査結果もあります。
運動を通して繋がった仲間には
前職、現職の地位や立場を超えた
繋がりが出来ます。
ありのままの1個人として
スポーツ、運動を通した新たな関係性が
築かれますので、
お互いにいい影響を与えあい
価値を高めあうことにもつながります。
ぜひ、家族や仲間、友人、周囲の人達と
本来の自分らしいサクセスフルエイジングを
共有していきましょう。