だいじ だいじ どーこだ? 大型本 – 2021/7/9
遠見才希子 (著), 川原瑞丸 (イラスト)

ツンパのマーチ 提出版
2021/10/19 20:45

昔通っていたサッカースクール。
低学年の頃、女子もいなかったから、男の子と同じクラスだった。
ビブスなんかなく、ゲーム形式の練習は、裸ん坊チームとシャツチームにわかれて行うのが当たり前。もちろん、女の子だからという配慮は一切なく、上半身は脱いで裸ん坊チームになることは普通だった。
4年生になった頃、裸ん坊チームに組み分けされた5年生か6年生女子がシャツを脱いだら、口をとがらせたレベルの小さい膨らみがあって、小学生ながらにコレはまずいんじゃない?と思った記憶がある。(昭和40年代、そんなことは誰も気にしていなかった。) 今の時代なら、間違いなく『犯罪』相当。

女子のみならず、
昭和50年代の某有名アニメで「やらかした若者」がパンツ一丁で艦内を走る懲罰シーンがあった。(このときのBGMが有名なツンパのマーチ。)
懲罰ということは、パンツ一丁は男子にとっても『恥』なのだろう。(このシーン、令和版にも入るか?楽しみだ。)

ところが大学入学でパンツ一丁の価値観が覆される。
パンツ一丁で雄叫びをあげる伝統的かつ独特の応援『エッサッサ』。
ことある事に(合宿、卒業式、各期の締めの会等)人目をはばからす、パンツ一丁となり、咆哮をあげる姿は、恥を突き抜けた向こう側。むしろ誇らしい憧れの雄姿として目に映った。

数十年の時を経て
自らが『業務上、そこに関わる役目の人』となり、パンツとその中身も「単なるからだの一部分」に過ぎないという認識に行き着いた。
もはや、介助する側もされる側も「恥ずかしい」という意識は空の方へすっ飛び、淡々と日常生活の一部分として遂行されるのみ。赤の他人のじー様ばー様の股間と向き合ってるにもかかわらず、我が子のトイレトレーニングをしてた時と何ら変わらない。

しかしパーソナルクライアントの一言で現実に引き戻された。
「いくらおばちゃんでも、いきなりパンツ下げられるのはイヤよ!」
彼女はぎっくり腰の鍼治療でいきなりパンツを下げられ二度とそこには行かないと心に誓ったそうな。

そうだよな、それが普通?マトモな反応だぁ。
当たり前感覚の置き忘れにはご用心。
猛省することしきりである。

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この作品を書くにあたって

今回は、どこにスポットを当てていいものか悩みました。
保健体育教諭の免許はあるものの、性の話を真正面からするとなると、
さてどうしたものか。また、そういった犯罪に巻き込まれた人たちのことを思うとその件には触れたくないな…と、パンツに逃げを打った結果の作品となりました。
幸い、大好きなアニメの楽曲がマッチしたのでそこにスポットを当てました。


5.ツンパのマーチ 15:04 5曲目に出てきます。ぜひどうぞ。