今回の課題本
チームが機能するとはどういうことか──
大学時代、私は「中の人」のアルバイトをしていた。デパートの屋上で行われるヒーローショーの演者だ。ショーは人数ぎりぎり。舞台裏では声当てや音響操作、早替え、終われば握手会やグッズ販売まで、大忙し。新人でもヒーローと悪役の兼任は当たり前で、一人が気を抜けば全体が崩れる。
ある日、新人女子が戦闘員役で私(ピンク)を押さえる場面。そこにレッドが飛び込み悪役を倒す、という重要な流れだった。だが彼女はぼんやり立ち尽くし、私を助け起こしてしまった。結果、レッドは親切な戦闘員を蹴るという大事故に。観客には私の怒鳴り声も聞こえ、子どもたちは戦闘員を応援し始めた。
ショー後、私は彼女に怒り狂ったが、座長は「まぁまぁ」となだめるばかり。
今思えば、慣れない新人の段取りミスは仕方ない。
むしろMCや悪ボス、レッドの機転とアドリブで流れを戻したチームワークこそ見事だった。
以来、私は個人事業主として一人で仕事をしてきたが、
いつかまたチームで動く機会があるかもしれない。
ということで、その日の教訓
『ショーを成立させるのは誰か一人の力ではなく、互いを補い合うチームワークであること。』
エッセイここまで
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作品の意図
チームワークといえば、ヒーローものである。ということで、学生時代に青春をかけたヒーローショー中の人時代の話を出してみた。
正直、チームスポーツをしてこなかった人生なので「チームワークの大切さ」の腑に落ち方が身に染みてるとは言い難いのだが、作品としてはどんなもんだろうか?
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- フィットネスインストラクター吉田真理子, エッセイ, ふみサロ
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