亭主元気で留守がいい??『自衛隊防災BOOK』
2020/11/28 23:19
うちのダンナは、自衛官の息子である。
小学校は4回、中学で2回転校。修学旅行には行けなかったし、台風など「いざ」という時には、必ず「父は不在」だった。そのため母は大変な思いをしてきた。だから、自分は「転勤のない、いざという時家族と一緒にいられる仕事にしか就かない」というポリシーを持つに至った。
「肝心の時に家にいない」のが自衛官であり、「いざという時守ってくれる頼もしい自衛官のお父さん」像は虚像に近い。彼ら彼女らは「いざという時は、なにがなんでもお国のために駆けつけます。」という意味合いの念書を任官時に書く。⇒ 事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。 (服務の宣誓 一部抜粋) つまり、個人的なことは置いておいて、任務にあたります、という誓いを立てる。 当然家族のことは、ことに及んでは二の次三の次。
震災時、自分の家族がどうなってるのかわからないまま、歯を食いしばって任務にあたっていた自衛官の姿も放映されていたが、そういうことなのだ。
本のコラム2にも記載があるが、自衛官の妻たちの備えや覚悟は必須なのである。
(だからこそ官舎は至極安全な立地にある。)
一方で、私の父は銀行員。小学校は3回転校。台風だろうと何だろうと、大概父はいなかったし、母が何でもやる人だったので、「不在でも問題なし」だった。
おかげで私も、だいたいの事は出来る(と思ってる)ので、「いざ」という時旦那が不在でも特に問題はない。東日本大震災の時も特に慌てることなく、家族は地元にいたので、都内でようやく電話の通じたダンナには「歩いて帰ってくる」というのをこっちは無事だから無理に帰らず、会社にとどまり、電車が動いてからゆっくり安全に戻ってくればいいと押しとどめた。
「亭主は無事ならば、留守でもいい。」
いつも家族一緒に居たいダンナには、明かしていない本音である。
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